Q1. 新しい場所でどのように地域に根を張ってきたんですか?
三坂
私は空き家対策の活動を行っているのですが、外の方が地域に溶け込むコツはありますか?
佐藤(英)
私たち夫婦が三田市に来たのは7年前。あらゆるイベントや老人会などに参加しては、「こんにちは」と声をかけたかな。
坂本
内気な性格だけど、佐藤(英)さんを見て、自分も頑張ろうと思うようになりましたよ(笑)。共通の話題があれば聞いてみたり。
黒崎
私は伊丹市でカフェをやっていますが、居心地のよい場所があればこのまちに興味を持つ方も増えるかなと思っています。
佐藤(英)
あとは地域のキーパーソンとつながりを持っておくことが大事では。私たちの場合は「高平郷づくり協議会」に参加したことで、地域の方とつながることができました。
大城
私は宝塚市在住です。地域で熱く動いている方と出会い、人や畑の紹介、伝統行事、素敵な場に案内していただいたりしました。この場所で夢を叶えたい想いを伝えていたら、西谷の方々や自然が出会わせてくれ、つなげてくれました。
吉尾
どのまちにも一人や二人、人同士をつなげてくれる人がいますよね。
蓬田(か)
私も移住者ですが、確かに移住先のキーパーソンと出会うことで、移住後の暮らしが広がりました!
Q2. 積極的な地域活動のモチベーションはどこから?
岡田(秀)
ここ三田市高平地域で生まれ育った者としては、育った地域の家が朽ちていくのは悲しい。ここの地域を気に入った人がいたら、その人たちをつなぎたいなと思っています。地域にとっては祭りの神輿を担ぐのでも、一人増えれば楽ですし。草刈りなどの共通作業も、パワーが増えるとありがたいです。
田尻
私は猪名川町に移住しました。まちをもっと知りたい・楽しみたいという気持ちで参加した、役場主催の「未来創造交流会」をきっかけに次々とつながりができ、今の活動のルーツにもなっています。
須川
私も猪名川町在住なのですが、わいわい楽しくしていたら、それが活動になっていました。佐藤(英)さんが「とにかく好きなことを好きなだけやってもらうのよ」と言っていたのを覚えています。
吉尾
僕は猪名川町と、川西市に関わっています。川西市の商工会に入って、人と出会ってまちがもっと好きになりました。商工会に入っていなかったらまちのことは何も知らなかったかな。
岡田(真)
僕も三田市への移住者ですが、まちの方向性と自分の夢がマッチしている人はうまくいくと思う。地域のために何ができるか、どのように役に立てるかを追求するのが地域と関わる鍵ではないでしょうか。
今仲
挨拶だけでもいいのではないでしょうか。私は猪名川町在住なのですが、『わはは大島』という会をご近所の方と二人で立ち上げました。自分たちで楽しんでいたら、それに賛同してくれる人が増えて大きくなっていくのだと思います。
Q3. 地域と関わり気づいた、「ひょうご北摂」の魅力とは?
蓬田(仁)
自然や地のものがたくさんあるのがいいですよね。農業をやっている方も多くて、三田市は以前住んでいた福島県にどこか似ている気がしてホッとします。
蓬田(か)
お金を払うときに「ありがとう」と言って渡している姿をこちらで見ました。そういう文化がいいなと思います!
大石
私も優しい人にたくさん出会うんですよ。温泉で子どもを抱っこしていたら、湯船から出てきてドアを開けてくださったり。実はこの地(特に三田市)に憧れて、毎週こうやって通っているんです。
小栗
私も横浜から篠山に移住してきて、いまは町づくりの仕事に関わっているのですが、先に移住して地域の宝を見つけている人たちが、今日この場にたくさん集まっている。移住を検討している人にとっては、そういう人がいること自体、心強いなと思いました!
坂本
一昨年、三田市に移住しました。美しい景色や自然を見て感じるだけでなく、地の人と話せる、関われる事がよいですね。そして『里野山家』での里山整備や田舎暮らし体験ですが、誰でも参加できて一度でも楽しいけれど、毎週のように通いたくなりますよ!
田尻
猪名川町ではそういう場がありますよ! 月に1、2回開いている「つながり〜いなカフェ」というところです。。
吉尾
川西市にも、つながりカフェがありますね。猪名川町はお酒を飲むところが限られるので、居酒屋に行けばつながれることも(笑)。
佐藤(秀)
ここで今やっていること全てがつながって、まちづくり。同じベクトルを向いている人たちが自然と集まってきているんです。もう移住して7年経ちますが、ここでの暮らしがよりおもしろくなってきています!
参加者プロフィール
❶佐藤英津子さん・❼秀一さん 三田市
秀一さんの退職を機に、西宮市から移住。農山村の課題解決を目指すNPO法人『里野山家』を2016年に設立。里山の保全や田舎体験の受け入れなどを実施。
❷今仲洋子さん 猪名川町
大島地区で活動する『わはは大島』のメンバー。大島カレーなどの手作り料理を振る舞いながらざっくばらんに交流する『わはは小屋day』を毎月1回開催。
❸黒崎真帆さん 伊丹市
結婚を機に伊丹市へ移住。市内で2軒の飲食店を営み、『伊丹まちなかバル』などのイベントに出店するかたわら、チラシなどのデザインの仕事も。『伊丹郷町商業会』理事。
❹須川有希子さん 猪名川町
『わはは大島』のメンバー。猪名川町を子どもがいっぱいいるまちにしたいと活動するお母さん。『いながわベース』にも参加している。
❺田尻紗津さん 猪名川町
『いながわベース』のメンバー。京都出身で、猪名川町に移り住んで13年。『まちに関わりたい』と商工会や女性消防団にも参加。
❻大城静香さん 宝塚市
保育士。宝塚市西谷地区に魅せられて、里山の保全活動や地域の催事などに関わって2年程通い続けた後、2018年に尼崎から移住。自然を活用した里山保育、心の場づくりを開始予定。
❾蓬田仁さん・❽かおりさん 三田市
佐藤英津子さんの講演を聞いて、2012年に福島県から移住。仁さんは現在会社員で、将来的には自給自足の生活を目指している。
❿小栗瑞紀さん 篠山市
三田市に隣接する篠山市から参加。地域の古民家を活用したまちづくり事業に取り組む会社に所属。
⓫岡田秀紀さん 三田市
生まれも育ちも三田市。『高平を好きだという関係人口を増やしたい』と、コミュニティカフェを運営したりイベントを開催。『高平郷づくり協議会』会長。
⓬吉尾豊さん 川西市/猪名川町
地域と人をつなぐ活動をしている『いながわベース』会長。オウンドメディアやイベント開催、行政事業の協力を行う。『市民事務局かわにし』スタッフ。
⓭三坂友章さん 宝塚市
NPO法人兵庫空き家相談センター会員。弁護士や不動産業者など各分野のスペシャリストが集結し、空き家が抱える様々な課題の解決に取り組む。
途中参加の3名
⓮岡田真二さん 三田市
サラリーマン&週末農家。長男の誕生をきっかけに、食を見直すようになり、2016年に家族で三田市内の山辺にある古民家に移住。田舎暮らしを満喫している。
⓯大石ゆかりさん 福知山市
京都府在住。『いずれは三田で田畑ができれば』と、毎週のように通っている。この日は坂本薫さんの畑の手伝いに訪れたそうで、連絡会に飛び入り参加。
⓰坂本 薫さん 三田市
佐藤さんご夫妻の仲介で、2017年に移住。田畑を持ち、農業に関する資格も取得。『地域の人が優しくてウェルカムで助けてもらっています』。